
京都は伏見にあるオーナーさんの「遊び場」、ラ・ネージュさんへ。

碧さんがこの場所に惹かれ、当て書き( あてがき)するようにイメージが湧いたという作品はどれもこの空間と馴染み、溶けこんでいるようでした。


午前中に射す光が石を自然に輝かせると聞き、無理を言ってオープン前にお邪魔したのですがこの日は生憎の曇り空。眩しい光こそありませんでしたが、柔らかい光に包まれた作品はすっぴんのようで、これもまた観ていて心地のよいものでした。

「海にはいって水面を眺めながら揺られ、時間が過ぎていく感覚」、その永遠の瞬間と向き合えるような石のゆらめきが。




碧さんは「整然としていること、精緻であることが美しさのすべてではない」と。

灯のゆらめきを眺めているときは言葉を交わさなくとも通じるものがあって。


窓の外に降る雪の白さにはそれぞれの思い出が重なって。

意味や形や色、そういったものにとらわれない、「ただそこにある」ものを作りたいと思ったという一番新しい作品と向き合っていると自分自身もまた、「ただそこにあれ」と言われているようでふっと気持ちが楽になりました。

こちらの個展は年内は終了し、また来年の1月6日から9日まで催されますので、ぜひ実際にご覧になってみてください。
碧さん、四方さん、素敵な時間をありがとうございました。