先日、モザイク彫刻家の碧亜希子さんの個展、-みなものたみ、空の下-へ行ってきました。

場所は以前の個展でもお邪魔した名古屋モザイク工業大阪ショールーム。



いつお邪魔しても素敵な空間です。

これまでの碧さんの水の粒をイメージした穴空きタイルの作品は立体的なものが多かったのですが、今回は平面に揺らめくようにタイルが並べられています。
近づいてみると…

このタイル、全部がくっついてて全部がキャンバスから浮いてる…。

この作品も…

浮いてる…。

これに至っては…

段差がついて浮いてる…。なんだこれは…。

ひとつひとつ形が違うタイルが繋がって大きな形を作り、それが少し浮いていることで影が生まれ、その奥行きと色にぐっと引き込まれます。

今回はきれいな照明が当てられていましたが、陽の当たる場所だったら時間によってその色も影も刻々と姿を変えていくのかもしれません。

冷たく固いタイルを柔らかい色で焼き、
たゆたう水の粒の揺らぎをピンで留め、
移り行く時間の陰影をつなぎ合わせる。
相容れないはずの要素がこの水面で共存している様子を観ていると、
人間は留まることで変化したり、
悲しみに降られながらも笑ったり、
過去を背負いながらも明日へと踏み出したりできる、
そんなエネルギーをもった生き物だと思えて元気になりました。






そんな難しいことは抜きにしても、タイルの色がきれいで丸くでかわいくて、肩を寄せ合う様子を観ているだけで楽しかったです。
絶えず自分に正直に変わり続ける碧さん、今回も素敵な作品を撮らせていただいてありがとうございました!